増えてきている仮想通貨を利用した詐欺の現状

仮想通貨

ビットコインを中心に仮想通貨をめぐる詐欺が多発しています

仮想通貨というものが資産として考えられるようになってからだいぶ月日が経ちました。「億り人」なる言葉も誕生し、仮想通貨で一儲けできた人も少なくないでしょう。

仮想通貨自体はあくまでも仮想であり、日本国内では通貨として利用されているのは極わずかな店舗やサービスに留まります。

しかし法律で整備されるようになり、「交換所」「取引所」というネット上で仮想通貨を売買、送金したりすることが若い世代から支持を受けて成長している事も事実です。

仮想通貨は日本円を取引所に送金し、その額の中で仮想通貨を購入。値段が上がったら売買を行うという株取引に近く、値動きも激しいことから敬遠されている人も多いでしょうが、世界的に有名な資産家が保有を公言しただけで100万円近く価値が上がったりするので無視できない状況です。

利用者が増えれば詐欺行為も増えます

仮想通貨自体はブロックチェーンという複雑なプログラムで強固なセキュリティを確保していますが、時には取引所のセキュリティを破られて資産が流出するという事件があります。

その他ではマッチングアプリを通じてビットコイン保有者と知り合い、言葉巧みに儲け話で誘い出し、ありもしない取引所にビットコインなどを送金させるという詐欺が増えてきています。

直近で当探偵組合にご相談があったケースで申しますと、一番最初はマッチングアプリやライン(LINE)やWeChatなどのメッセージアプリで話しかけてくることが多いようです。

現に私も最近3回ほどWhatsAppで話しかけてきた「かの国」の人物がいました。日本語ではなく、現地の言葉なので意味が分かりにくいのですが、詐欺師の誘いだろうということで削除しました。

当初は暇だったこともあり、メッセージを送信しながらこの後どのような流れで騙されていくのか検証したかったのですが、相手側からの接触が無くなってしまったので諦めました。

相談の内容ではやはり「儲かる」というのが常套句で、現金の送金が難しくなっている昨今、ビットコインを代表する仮想通貨は一瞬で送金できるので詐欺師に狙われる確率が高くなっているようです。

実際に存在しない取引所のアプリをダウンロードするように指示があるそうですが、そういった詐欺アプリは公式なApp StoreやGoogle Playからのダウンロードではなく、メッセージアプリで届いたリンク先からのダウンロードになるようです。

アップル社、グーグル社共に詐欺アプリの排除に熱心で、膨大な数のアプリを公式サイトから削除したというニュースもありました。

アプリをダウンロードした被害者は本物そっくりの取引所にビットコインを送金してしまいました。本物そっくりの取引所のアプリではFX(外国為替証拠金取引)などの取引ができ、実際に儲かっているように見せかけるようです。

そして「もっと儲かるから」といって更に送金させ、これ以上搾り取れないと詐欺師が感じたら架空の取引所を閉鎖して出金が出来なくなるといったトラブルになるようです。

詐欺サイトが生きている場合に出金の意思を相手に伝えても、〇〇ランクにならないと出金は出来ない(もっと入金しろという意味)や税金を払わないと出金は出来ない(被害者のうしろめたさを利用)という内容もありました。

また、詐欺師はラインやツイッターといった「かの国」では接続されていないサービスを利用している場合もあり、日本国内で詐欺行為を働いている可能性がありますので、何らかのヒントがあれば調査次第で詐欺師を突き止められる可能性はあります。

詐欺被害を食い止めるには

詐欺師に大事な資産を奪われないようにするためには公式サイトからダウンロードできないスマホアプリには手を出さないという事が一つ。

もう一つは突然メッセージを送ってきた相手との会話をしないことが大切です。

当探偵組合では、こうした詐欺相談は無料で行っており、解決できる内容であれば調査を行うことも可能です。

東京調査業協同組合