G氏が海外逃亡する前に警備会社で監視していた!?
G氏はひっそりと行動するために監視していた者を告訴しようとしていたのか?
令和元年年末から令和二年初頭にかけて国内は元より、世界を驚かせたといっても過言ではない、大手自動車製造会社の元会長であるG氏の逃亡劇。
私自身も「まさか」と思わせる事件であった。時間が経つにつれてどのような方法で国外へ逃亡したのか?がマスコミの取材で分かってきている。その中で海外の警備会社、恐らく高額な報酬で動くシークレットサービスであると思われ、数名の精鋭が行ったのだ。
G氏自身はどこかの会社が依頼した警備会社がその動きを24時間監視していたというのだが、監視自体がG氏に分かり切っていた模様である。そのことを顧問弁護士に相談し、監視組織を雇った雇用主になどに対して”軽犯罪法違反”と”探偵業法違反”の罪で告訴を考えていたというのだから驚く。その準備の途中で依頼主が監視を解くように警備会社に命じ、その隙にG氏は行動に出たというのだ。
警備会社は警察OBが他の法人よりも多く就職している会社の一つでもある。私の知る調査会社は警察OBで固めている。そういった会社は信用も付くし、対警察に強くなると思われている。(実際にはそんなことはない)
話は大きく逸れたが、探偵業の届け出をしていない会社や個人は「探偵」という職業はやってはいけないという根拠は平成19年6月1日から施行された「探偵業の業務の適正化に関する法律」である。告訴されそうになった自動車会社はそのことを知らずに、または探偵業法違反になるとは思わずにG氏の依頼を警備会社に依頼したのかもしれないし、警備会社自体が探偵業の届け出を公安委員会に対して行っていない可能性もある。探偵業法が施行されてから、警備業でも探偵業の届け出を行っている会社は多い。受けたほうの警備会社はかなり良い料金でG氏の監視を受けていたはずだ。実際に監視しているのは元警察OBの可能性も高い。警察OBだったら監視などは手馴れているからだ。
今回の報道がどこまで真実なのか?そもそも監視していたのは警備会社なのか?までは私も調べきれないが、上記のような探偵業の届け出をしていない会社に監視を依頼していたと考えると合点がいくし、分かりやすいと思う。
人権侵害と探偵業法違反での告訴を考えていたらしいが、探偵業法違反というと依頼人と取り交わす書類の不備などが挙げられるが、そもそも届け出をしていないというのは一番良くない。
大手の自動車製造会社で世界的にも有名な法人が一探偵事務所に依頼したとも考えにくく、やはり国内大手の警備会社に依頼したと推測するのが普通だ。
警備会社は一般的なイメージだと中年層の警備員が施設警備を行ったり、交通整理をしたりといったものが多い。しかしながら個人情報を扱ったデータを保管しているサーバー、例えて言うと年金情報などは情報自体が膨大なうえ、国内のどこかに保存している。それは省庁が行っているものではなく、「入札」などで請け負ったデータセンターを運営できる上場企業などが云わば「言い値」のような金額で受注している。当然重要な施設なので警備員の中でも身許のしっかりした経験のある人物がその施設に送り込まれ、「隊長」として勤務しているという話を聞く。
以前、その重要な施設の警備員が退職して暫くの間、監視が付いていたという嘘か誠かという話を聞いた。その退職した警備員はかなり重要な施設の警備を任されており、一緒に仕事をした私にも施設の中身や場所は言わなかった。契約上、退職したのちも秘密は守るようになっているのだろう。至極当たり前のことだと思う。